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事前に知りたい中絶による身体への負担

2020年07月22日

ピルの飲み忘れやコンドームの不使用などにより、希望されない妊娠が発覚した場合、十分な養育環境が確保できない状況では人工妊娠中絶の選択を余技なくされることがあります。現行法上では意図しない妊娠は中絶理由として合法化されていませんが、経済的困窮などを理由にした人工妊娠中絶は数多く実施されているのが現況です。違法な人工妊娠中絶手術は刑法上の堕胎罪に問われる可能性などの法的問題を提起することになります。しかし、それ以上に問題になるのは、手術を受けること自体による悪影響が様々な方面で懸念されることにあります。実は手術で妊娠を終わらせることには、女性の身体に計り知れない影響を与えるリスクを抱えているのです。それでは中絶にともなう身体への負担やリスクについて、検討を加えてみましょう。

女性は妊娠すると卵巣機能の影響で、ホルモンバランスは大きな影響を受けます。卵巣機能によるホルモンバランスの変化は、妊娠中を通じて産後6ヶ月前後まで継続します。ところがこの一連の過程を中絶でとめてしまうと、妊娠を継続する必要がなくなるので卵巣機能は不安定になりかねません。女性ホルモンの分泌量やホルモンバランスの不安定化は、身体的にも精神的にも異常をもたらす可能性があるのです。妊娠期間中はエストロゲンもプロゲストロンも抱負ため、胎児の成長に集中できるように身体的にも精神的にも変化しています。しかるにこの状況が一変するために、うつ状態や情緒不安定など精神の異常症状が出現することがあるわけです。

また人口妊娠中絶は、かんしとよばれる特殊な手術器具を子宮頸部より挿入し、胎児を胎盤もろとも体外にかきだすという手技を行います。産道も開いていない状況で子宮内部に器具を挿入することになるので傷が付いてしまう可能性があります。傷が子宮大部に残ると、その後月経が再開しても、十分に子宮内膜を形成することが困難になり、不妊症の原因になっている場合もめずらしくないのです。また手術のために傷ができると、そこが負担になり細菌やウイルスが入り込んで感染症の原因になることも。子宮内部の感染症は感染範囲を拡大し、卵管や周辺の腹腔内臓器にまで広がると腹膜炎などの重篤な疾患にかからないとも限りません。

そして軽視できないのは、人口妊娠中絶を選択すること自体が、精神的に多くのストレスを抱え込む可能性です。何らかの理由で希望しない妊娠であるため、手術を已む無く受けることになるのが一般的といえます。本来であれば妊娠を継続して、出産にいたることが可能であったにもかかわらず、あえてその道を選び取らなかったことそのものに罪悪感をいだいてしまうことも。
このように人口妊娠中絶手術をうけることには、卵巣機能のホルモンバランスを崩したり、手術自体に不妊症や感染症のリスクにも直面しています。しかも精神的負担が大きく、時には精神面の異常を抱える可能性もあるなど、リスクの高さを念頭におくべきです。